ブロック塀には高さ制限がある?何段までなら大丈夫?

鈴鹿市にて外構工事・土木工事・解体工事を承っております、株式会社信成建設の竹内重信です。

街中でもよく見かけるブロック塀。
外構工事でも使用する場面が多々あります。
しかし、このブロック塀に高さ制限があることはご存じでしたでしょうか。

プライバシー確保やセキュリティのために高い塀がいい、とお客様からよく伺うのですが、高い塀は危険性の高さから実現しないことがほとんど。
お気持ちは理解できます。しかし、高すぎると地震が来たときに怖いんですよね。
もしかすると、ブロック塀の高さについて知りたい方がほかにもいらっしゃるかもしれないと思い、こちらの記事にまとめてみました。
ブロック塀の施工、もしくは一部解体をお考えでしたら、ぜひ参考にしていただければと思います。

■ブロック塀はなぜ高さが決められている?


そもそもなぜ高さが決められているのでしょうか。
簡単にまとめると、ブロック塀は丈夫ではありますが非常に重いので、高ければ高いほど崩れ落ちた時に危険だからです。

ブロック塀の高さを制限するようになったきっかけは地震でした。
1978年宮城県沖地震では、死者16人のうち11人がブロック塀の倒壊によって亡くなっています。これを機に建築基準法が見直され、ブロック塀の高さを2.2メートルまでとされました。ブロックの段数なら11段ほどです。
この2.2メートル=11段は今日も変わっていません。

ただ困ったことに、法律の改正だけではその危険性をカバーできませんでした。

2018年に起きた大阪北部地震では、小学校のブロック塀が倒壊し、登校中の児童が巻き込まれて尊い命が失われてしまった事故が。この崩れたブロック塀の高さは3.5メートルで、建築基準法で定められた2.2メートルよりもはるかに高く、のちに違法建築であることが判明しています。

実は、ブロック塀のみの施工は安価にできることから、建設業の許可を取る必要もなく、建築の知識がない一般の方が施工しても罪に問われませんでした。また、建築基準法が改正されても、それより以前に建てられた建物や構造物は、その基準を満たしていないことがほとんどです。

国土交通省はこれを教訓として、ブロック塀の安全対策について全国的に呼びかけを行いました。2018年内には法律改正によって建物と同じように耐震診断を義務付けられるようになった経緯があります。

■安全なブロック塀とは


ブロック塀の高さ制限についてはご理解いただけたかと思います。
それでは、安全なブロック塀とはどのようなものでしょうか。

・組積造のブロック塀の場合

組積造(そせきぞう)のブロック塀とは、シンプルにブロックを積み上げてつくられた塀のことです。
ブロック塀は施工方法によって、基準が異なるのがポイントです。
この塀は以下の要件を守る必要があります。

・高さは地盤から1.2メートル以下(6段)
・壁の厚さが10センチメートル以上
・塀の長さ4メートル以下ごとに、塀の厚さの1.5倍以上突出した控え壁がある
・基礎がある(20センチメートル以上の深さがある)
・傾きやひび割れがない

 

地盤とは地面のことですが、塀の前後にある地盤の高さが違う場合、低いほうが基準になります。
たとえば、塀の下に側溝などがある場合は、その側溝の底が基準です。

・補強コンクリートブロック造の場合

補強コンクリートブロック造は、ブロックの中に鉄筋を入れて補強したものです。
一般的なブロック塀はこちらを指すことが多く、組積造よりも強度があるため、安全基準もやや広がります。
外構で新設するなら、この補強コンクリートブロック造になるでしょう。

・高さは地盤から2.2メートル以下(11段)
・壁の厚さは10センチメートル以上。2メートルを超える場合は15センチメートル以上
・塀の長さ3.4メートル以下ごとに、塀の高さの5分の1以上突出した控え壁がある
・コンクリートの基礎がある(30センチメートル以上の深さがある)
・傾きやひび割れがない
・直径9ミリメートル以上の鉄筋が、縦横80センチメートル間隔以下で配筋、かぎ掛けがされているか

 

参考元:国土交通省「ブロック塀等の安全対策について」
一般社団法人 全国建築コンクリートブロック工業会「ブロック塀大事典 2-1. ブロック塀の主な規定」

■もしブロック塀を建てるなら


ブロック塀を外構に取り入れたいとお考えの方は、以下のような点にも気をつけるといいかもしれません。

・L型、T型に配置する

ブロック塀は1枚板のように横に長いと、倒れやすさが増します。
そのため、上から見たときにL字やT字になるように配置すると、塀が倒れにくくなるでしょう。
門柱と組合わせて考えてみるといいかもしれません。

・道路からやや離す

ブロック塀倒壊によって一番危険視されるのは、通行人に直撃することです。
これを防ぐ方法の一つが、道路から離した場所でのブロック塀配置。
道路と塀の間に植栽などを入れると、見た目にも楽しいでしょう。

・フェンスや植栽も視野に

ブロック塀以外にも、プライバシー確保やセキュリティとして機能する外構があります。それがフェンスと植栽です。
これらはある程度隙間が開いているので、風通しがよく、圧迫感がありません。
開放感が欲しい、と思っている方にはぴったりでしょう。

・建設業許可のある施工業者に依頼する

建設業許可とは、500万円以上の工事をするときに必要な、各都道府県知事もしくは国土交通省大臣からの許可のことです。
外構工事単体は500万円以内で収まることがほとんどなので、外構を専門とする業者がこのような許可を得る必要はあまりありません。
ただ、この許可を得るには実務経験や資格の取得といった条件をクリアしないといけないので、許可を持っている業者だと安定したクオリティを期待できます。

■ブロック塀の施工は株式会社信成建設にお任せください!


株式会社信成建設は、鈴鹿市にて外構工事・土木工事・解体工事を承っている会社です。
20年以上に渡ってこれらの工事に従事してまいりましたので、どのような外構でも柔軟に対応いたします。
建設業許可を保有しておりますので、安全性の高いブロック塀の施工もお任せください。
ご相談・お見積りは無料ですので、費用がどれくらいになるのか気になりましたら、お気軽にご相談くださいませ。

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■まとめ


長くなってしまいましたが、まとめるとこのような感じです。

・ブロック塀の高さは2.2メートル以下(11段)まで
・新設する場合は、高さ以外に厚さや控え壁の配置などの安全基準に則る必要がある
・塀のレイアウトをT字やL字にして、さらに安全性を増すこともできる

 

施工をお考えでしたら、この点について注意していただければ幸いです。


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